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「R25」のつくりかた (日経プレミアシリーズ) 藤井 大輔 日本経済新聞出版社

いつ頃からかあって当然となったフリーペーパー「R25」。

そのおもしろさは、いつもいいところに落とし込まれている。
普通の人なら知らないけど偏っていなくて、
そして誰しもがちょっと知りたいことが書かれてている。

この微妙とも絶妙とも言いがたい内容をどうやって引っ張り出してきたのか。
こういった内容で行くべきなのだと判断できたのはなぜか。
その答えは載っているが、方法は載っていない。

ただその答えとして載っている、
著者の卓越した洞察力、
人の心を把握するうまさ、
自分の強みを生かした雑誌つくり、
そこから学び考えられることはたくさんあるだろう。


以下抜粋。(○:抜粋、●:省略抜粋)
●突き抜けたスキルを持っている人ばかりがいました。
 僕も読書は好きなほうでしたが、
 とれも彼らの専門性にはかないそうにもなかった。
 (中略)
 わからないことを調べ、わかりやすく伝えていく。
 そんな疑問目線を切り口にした発想のほうが、
 自分には明らかに合っていると。(P.26-27)

○モノがなければイメージができないから。(P.40)

○インターネットは、利用時間が増えているわりに、
 意外に使いこなせていないと感じている人が多いことも。(P.44-45)

●マキマシマイザーとサティスファイザー
 何かをたくさん比較検討する人は、
 いい商品を買っている確率が高いのですが、
 実は満足度は低いというのです。
 (これが前者)
 逆に後者は選択肢が少ない中でパッと買ってしまったりするのですが、
 満足度は高い。(P.65)

○頑張れば報われると信じてやっていても
 実際に報われることは少ない。
 すると、自分はダメな人間なんだと感じてしまうのです。(P.70)

○M1世代のビジネスマンは、情報に敏感で、多忙な中、
 自分を有効に活用したがっている。
 その内面は、自分の価値に一番関心があり、
 自意識過剰でカッコつけ。
 そこそこイケてると思っているが、確信はない。
 顔には出さないが不安感もある。
 だから実は助言がほしい。(P.72)

○感覚値としては、まじめが二、M1好みのネタ六、雑学二、
 あるいは三・五・二くらいのバランスがちょうどいいと考えていました。
 それぞれのネタがタイトルになったとき、
 そのキーワードが表紙に掲載されることも頭にいれていました。
 カタカナと漢字のバランスです。(P.146)

○「たまには二泊三日のプチ旅行でもいかが?」
 文字通り、二泊三日の”プチ旅行”提案する記事でしたが、
 八丈島、稚内、能登と三ヶ所提案した旅行の場所にポイントがありました。
 この三ヶ所は、広告主の航空会社だけが飛んでいる場所だったのです。
 インビテーションの記事内では、広告主の名前はほとんど出てきません。
 でも、お薦めの旅行先に行こうとすると、
 その航空会社を使うしかない、というわけです。(P.164)

○広告的役割をしているページが、
 編集並みにおもしろいということになってくれば、
 読者にとっても大いにプラスだと思うのです。(P.165)

○現在では「これがタダなんてすごいな」という感覚は薄れてきて、
 もう、このクオリティが当たり前だと感じられている。
 これくらいの情報誌が無料で配布されているのは当然、と。
 そういう世界観を僕たちが作ってしまったわけです。(P.172)

○ネットのビジネスでは、検索エンジンや、
 SNSに代表されるコミュニケーションプラットフォームや、
 決済を伴うECプラットフォームが覇権を争っています。
 僕らはこの三つのどれにも入っていないし、規模も小さい。
 とはいえ、コンテンツを軸とした成功モデルはあるはずです。
 おそらく答えはWebやモバイルの世界の中にあるのではなく、
 リアルとの接続にあるのではないかと思っています。(P.184)

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